アディダスのレース、スピード系人気シューズであるアディゼロタクミセン9について気になっている方多いのではないでしょうか?そんなアディゼロタクミセン9について基本スペックから良い点・悪い点、他シューズとの比較、さらにこんなランナーにおすすめ、アッパー素材やミッドソール、アウトソール素材について詳細な解説・レビューします。
基本情報
Takumi Senタクミセンシリーズはランニングシューズ業界で著名なシューメイカーの大森氏がプロデュースしたシリーズでセンとは「戦」という文字から来ており、文字通りレースや大会での戦いをサポートし記録更新を狙うランナーのためのレーシング、スピード系シューズです。
2020年、21年とアディダスのランニングシューズは大きく進化を遂げました。何よりも、従来のBoost formという比較的重いミッドソールからライトストライクという軽量で高反発素材の導入。そして、業界で話題となった5本指カーボン、エナジーロッドの搭載とかかと部分のカーボンプレートです。
タクミセンシリーズは中距離走のレーシングフラットとして多くの競技者に愛されているシューズです。また、長距離走のマラソンランナーにとっては、レーシングの厚底シューズを履くためのトレーニングとして、薄底だとダメージが気になるランナーにとってちょうどよい練習用シューズです。
前作のタクミセン8はまさにアディダスが近年力を入れている新しい素材やテクノロジーが搭載されているシューズであり、新作の9は前作からアッパーがマイナーアップデートになりました。定価価格は税込み20,900円と若干の値上がりとなりました。
基本情報 | |
ブランド | アディダス |
シリーズ | アディゼロ |
モデル | アディゼロタクミセン9 |
タイプ | レース、スピード系 |
重さ | 180g |
ヒールドロップ | 6mm(ヒール33mm、前足部27mm) |
対象ランナー | アスリート、サブ3、サブ3.5 |
前作のタクミセン8、前前作の7はこちら↓
アディゼロ匠戦(タクミセン)8と同様に薄底系シューズのまとめはこちら↓
2022年発売のボストン11はこちら↓
2021年発売のアディゼロジャパン6はこちら↓
良い点・気になる点
こんな人におすすめ・使える場面やトレーニング
パーツごとの特徴
このシューズの各パーツごとの特徴や機能を紹介していきます!前作のタクミセン8との比較も交えながら紹介します。
アッパーの特徴
アッパー素材は前作のセラーメッシュ2.0からライトウェイトモノメッシュアッパーに変更になりました。前作からの変更点はアッパー素材のみです。この素材の成分の50%以上はリサイクル性の素材が使われています。
今作のアッパーは前作よりも軽量でさらに薄く、パリッとした素材感になっており通気性も向上しています。かかと部分は前作よりも高くなっており、爪先部分の補強が強化されています。シュータンと履き口まわりは非常に薄めのミニマルな設計になっています。
レーシングモデルであるだけに補強材は最小限になっていて、かかと部分のヒールカウンターやシュータンはかなり薄く、軽量化重視になっているためホールド感は弱くなっています。全体的に薄く柔らかいアッパーなので足への吸い付きやフィット感は高くなっています。
ミッドソールの特徴
新作のタクミセン9のミッドソールは前作と同じスペックになっています。
高反発で軽量なライトストライクプロという素材が全面に採用されています。このライトストライクプロはアディダスの他のシューズに搭載されている通常のLIGHTSTRIKEよりも、もちもちした、柔らかく、沈み込むような素材になっています。クッション性、反発性、弾力性、軽量性などがアディダスのランニングシューズの中でもトップクラスのミッドソールです。 2層サンド構造により十分な軽量性を保ちながら蹴り出し時の爆発的推進力を発揮してくれます。
(通常のLIGHTSTRIKEライトストライクはもう少し固い感じで結構感触が異なるためLIGHTSTRIKEライトストライクという名前がついているのがやや違和感があるくらいです。)
実際に履いてジャンプしてみるとその強い反発を感じることができます。この反発の強いフォームがバネの役割になり、一歩一歩のストライドが大きくなりスピードに乗りやすくなっています。
また、カーボンプレートが非常に特徴的で、足の5本の指に合わせるよう、そわせるようにENERGYRODS(エナジーロッド)というバーが搭載されています。グラスファイバー素材を用いた5本骨状バーは、パーツごとに硬さが調整され接地感覚や屈曲性を損なわずに前への推進力を生み出してくれます。
アウトソールの中央部分がえぐれていて内側に入っているENERGYRODエナジーロッドの存在を確認できます。このENERGYRODエナジーロッドは湾曲して搭載されているため着地したときにより前への推進力を与えてくれます。
LIGHTSTRIKE PROでこのエナジーロッドをサンドイッチすることで着地時の適度な沈み込みや安定性と前へのスムーズな重心移動、カクンと前に移動する感じをサポートしてくれます。これによって接地時間が短くなり足抜けが速くなります。
また、かかと部分にはナイロンとカーボンファイバーのヒールプレートが搭載されています。着地から蹴り出しにおける足首まわりの安定性を与えてくれます。ヒールストライク気味に着地してもしっかりと安定して着地することができます。
アディゼロプロ2.0とミッドソール素材やエナジーロッドは同じですが、最大の違いはミッドソールの厚さで、タクミセン8は約7mm薄くなっています。
アウトソールの特徴
最新のタクミセン9のアウトソールは前作の8と同じスペックになっています。
ロードレース仕様になっており、アディダスのランニングシューズに多く使われているグリップ力と耐久性に優れたコンチネンタルラバーが採用されています。ある程度濡れた路面でもしっかりとしたグリップ力で地面を掴んで、しっかりとエネルギーを前に伝えてくれる頼もしいアウトソールです。
さらに、中足部の内側のアウトソールとミッドソールはえぐれており、内蔵されているエナジーロッドが見えるようになっています。
以上、いかがでしたでしょうか?発売が待ち遠しいですね!それでは Have a nice run!!
adidas公式ホームページ
https://shop.adidas.jp/running/