(最新レビュー)ヴェイパーフライネクスト%3(2023年ナイキ新作)/ Review of Nike Vaporfly Next%3 4.61/5 (5)

Nike ナイキ

Nike ナイキのレース、スピード系人気シューズであるヴェイパーフライネクスト%3について気になっている方多いのではないでしょうか?このページではそんなヴェイパーフライネクスト%3についてアッパー素材やミッドソール、アウトソール素材について詳細な解説・レビューします。

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基本情報

2021年に前作のヴェイパーフライネクスト%2 (Vaporfly Next%2)が発売されてから2年、満を持して新作である3が発売されました。今から4年前、2019年に登場したヴェイパーフライはアスリートから市民ランナーまで幅広いランナーのレーシングシューズとして大人気を誇っています。圧倒的な反発力と前への推進力、それでいて癖が少なく履きこなしやすいシューズです。

そのヴェイパーフライが2023年に大きくアップデートして帰ってきました。もちろんトップアスリートやサブ3、サブエガ以上のランナーのレース用シューズというイメージがありますが、ナイキのカーボン入りシューズのアルファフライに比べてヴェイパーフライはスイートスポット・着地点のエリアが広めで、より幅広いランナーに使えるシューズです。
本記事では、前作との比較を交えながら新作のアップデート、改良ポイントを解剖していきたいと思います。

基本情報
ブランドNike ナイキ
シリーズヴェイパーフライネクスト%
モデルヴェイパーフライネクスト%3
タイプレース、スピード系
重さ180g
ヒールドロップ10mm
対象ランナーサブ3、アスリート

前作2のレビューはこちらから↓

良い点・気になる点

良い点・おすすめポイント
  1. フルレングスに入っているカーボンとNike史上最も反発力の強いZOOMXフォームによる強い推進力と軽量性
  2. フラットソールになっており、必ずしもフォアフットでなくても(ヒール気味に入っても)安定感と推進力が発揮されます
  3. ミッドソールの形状がアップデートされ、よりスムーズな重心移動を実現してくれます
  4. アッパーは前作に引き続きミニマルな作りになっており、耐久性は高いですが、軽量性、通気性が抜群です。前作よりもより柔らかく足に吸い付くようなフライニット素材が使われています
気になる点
  1. 前作から価格が値上がりし定価29,700円となりました。原料高や円安の影響です。。

こんな人におすすめ・使える場面やトレーニング

ある程度のスピードや脚力は必要ですが、かなり軽量でズームXフォームの反発性とカーボンの推進力があるシューズのためサブ3以上のランナー、アスリートのレーシングシューズとしておすすめできるシューズです。
アルファフライは使いこなすのがとてもむずかしいシューズですが、このヴェイパーフライネクスト%はフラットなソールにより比較的安定性が高く、フルレングスで入っているカーボンプレートが自然な前への体重移動をアシストしてくれるため、やや使いこなしやすいと言えます。
おすすめのスピード感は人によって違うと思いますが、キロ3分半~4分程度であればこのシューズの反発力をしっかりと感じて走ることができるのではないかと思います。個人的な見解としてはヴェイパーとアルファで迷っている市民ランナーはヴェイパーを選んでおいたほうが無難な気がしています。

パーツごとの特徴

このシューズの各パーツごとの特徴や機能を紹介していきます!前作の2との比較も交えながら説明していきます。

アッパーの特徴

前作から新作へ、アッパーが大きく変更になっています。

前作のネクスト%2ではエンジニアードメッシュになっており、伸縮性はありつつもどちらかというと固めのしっかりした素材感になっていました。レーシングシューズなのでどうしても着地時のブレやグラつきがありますが、それをしっかりサポートしてくれるようなアッパーの効果になっていました。

一方で新作のネクスト%3では、ナイキのデイリートレーニング系のシューズに幅広く使われているフライニットアッパーに変更になっています。正直、これには驚きました。通気性や伸縮性に優れており、足を優しく包み込むような素材感がフライニットアッパーの特徴のため、ゆっくりとしたテンポで走るデイリートレーナーには向いていますが、このようなレーシングモデルで使われるとなると、若干のぐらつきが心配されます。耐久性の観点でも、ニット生地であるため特に爪先部分の強度はクエッションです。
ですので、アッパーについてはガシガシ練習で使いたいランナーにとっては前作のほうが頼もしい印象を持つのではないでしょうか。一方で今作は、より足との一体感であったり、長時間履いていても足の甲が疲れにくいという効果は期待できるので、一長一短という感じでしょう。
個人的には前作のなのは、トーバンパー(爪先部分の補強)が気に入っていたので、それがなくなってしまうのが心配です。前作では、爪先部分があたって破けやすいというユーザーからの声を反映してしっかりとした作りになりました。
シューレースは前作同様にアシンメトリーな位置になっており、足の甲全体をしっかりとロックしてくれる構造。さらにヒール部分も前作同様にクッションが入っており、しっかりと足回りをサポートしてくれます。

前作の2
前作の2

ミッドソールの特徴

ミッドソールの素材は前作同様にZOOMXですが、形状が前作から進化しています。

まず、ZOOMXですが、Nike史上最も反発性の強く軽量性に優れたレーシングモデルに搭載される鉄板の素材になっています。ゆっくりのペースで走ると沈み込むような感触ですが、3~4分ペースになると一気にその反発力を発揮してくれます。

また、前作同様に内部にはフルレングスのカーボン ファイバーのフライプレートが搭載されています。このプレートが左右のぐらつきを抑えて、ロイター板のような効果を発揮してくれます。それによって着地のエネルギーを前にスムーズに反発してくれます。

大きく進化しているのは、見ても分かる通りミッドソールの形状です。前足部分に膨らみを持たせたミッドソールの形状になっています。これにZOOMXというナイキで最も反発性に優れたフォームが加わることで、よりスムーズな体重移動と、快適で安定した履き心地を提供します。外から見てもとても肉厚なミッドソールの中に、スプーンのような形状のカーボンプレートが全面に入っており、これが着地時の安定性及び屈曲して戻るときの強い前への推進力を生み出してくれるとともに、重心のスムーズな前への移動をアシストしてくれます。

ちなみに、新作1発目のカラーはプロトと呼ばれている白いデザイン。これはまさに施策段階で積み重ねて使用されてきた時のミニマルなデザインになっています。さらにミッドソールに記された文字は、チームがテストしたフライニット アッパーの試作品の数「57」と、着用試験担当者の識別番号「20216-33」を意味しているようです。白いアッパーとソールを繋ぐ印象的なスウッシュは、2017年に行われたマラソン2時間切りへの挑戦であるBreaking2のイベントで着用された初代ヴェイパーフライにちなんだものになっています。

前作の2
前作の2

アウトソールの特徴

アウトソールも前作から変更となりました。ただし、前足部にラバーが貼られ、フラットソールになっているという特徴は変わりません。
まず、前作ではアウトソールには縦方向に溝が入っており、これによって多少濡れた路面でもグリップ力を発揮してくれました。さらに中足部が大きくえぐられており、中に入っているカーボンプレート(FLYPLATE)が見えるようになっています。これによって軽量化が図られています。
新作では前足部のラバーが縦方向というよりも前後左右どちらにもグリップが効きやすい形状に変更になりました。前足部にラバーが強化して施されていますが、必ずしもフォア着地でないとダメかというとそうではなく、アルファフライと違いフラットなソールになっているため踵着地、ミッドフットでも安定した着地をすることができます。

前作の2

以上、いかがでしたでしょうか?今回の新作シューズも多くのランナーに指示されそうです。それでは Have a nice run!!
ナイキ公式ホームページ Nike.com
https://www.nike.com/jp/

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