アディダスのレース、スピード系人気シューズであるアディオスプロ2.0について気になっている方多いのではないでしょうか?そんなアディオスプロ2.0が2021年7月1日に発売されます。基本スペックから良い点・気になる点、他シューズとの比較、さらにこんなランナーにおすすめ、アッパー素材やミッドソール、アウトソール素材について詳細な解説・レビューします。
基本情報
2020年にアディダスが満を持して発売したエリートランナー向けの厚底カーボンシューズであるアディオスプロが2021年7月1日に2.0となって発売されます。「革新的厚底軽量エリートレーシングシューズ勝負の5本指カーボン」という挑戦的なコンセプトのシューズです。
前作のアディオスプロはライトストライクプロと5本指のカーボン素材のエナジーロッドによって、ナイキのヴェイパーフライと同じくらいの爆発的な推進力を発揮してくれるレーシングシューズでした。
新作の2.0は前作のミッドソールのライトストライクプロの非常に強い反発性・推進力はしっかりと引き継ぎつつ、前作でややネガティブなレビューが多かったF1のスリックタイヤのような溝のないアウトソールが、アディダスのランニングシューズの代名詞でもあるコンチネンタル製のラバーに改善されつつ、さらにより軽量なモデルに進化しました。そしてアディダスが企業として力をいれているサステイナブル素材で作られている製品です。ユーザーのレビューと企業としての環境配慮への姿勢を融合した、競技向けの素晴らしいランニングシューズになっています。
基本情報 | |
ブランド | アディダス |
シリーズ | アディオス |
モデル | アディオスプロ2.0 |
タイプ | レース、スピード系 |
重さ | 215g |
ヒールドロップ | 10mm (かかと部分39.5mm, 前足部29.5mm) |
対象ランナー | サブ3、アスリート |
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良い点・気になる点
こんな人におすすめ・使える場面やトレーニング
パーツごとの特徴
このシューズの各パーツごとの特徴や機能を紹介していきます!
アッパーの特徴
前作のセラーメッシュアッパーが進化したより軽量で通気性に優れたセラーメッシュ2.0が使われています。写真で見て分かる通り、向こう側が透けて見えるくらいの薄い素材になっています。セラーメッシュ2.0アッパーは、前作で使われていたアディダスにおける最薄最軽量のリサイクルポリエステル製メッシュが進化したアッパーになっています。この素材は雨に強く濡れてもサラサラな状態を保ってくれる素材で、ADIZERO TAKUMI SEN 7に使われているアッパーと同じような質感です。
前作のセラーメッシュアッパーに比べて硬さがない分若干ホールド感・ガッチリとしたロック感は少ないですが、柔らかい分より足馴染みが良いなめらかな履き心地になっています。
また、ミッドソールの高いクッショニングによるグラつき・不安定さを抑えるために、アッパーの内側、特に中足部のサイドにサポートケージ・補強材が組み込まれており、足をしっかりとロック・ホールドしてくれます。他のレーシングシューズ同様、シュータンやヒールカウンター・かかと周りの生地感は非常に薄く柔らかい素材になっていますが、かかと部分には補強材が入っており一定の安定感を担保してくれています。
足型は前作同様、前足部が比較的幅広で丸みがあって(女性にとってはやや大きく感じるでしょう)かかと部分がスリムな日本人の足型に合いやすいラストになっています。ナイキのヴェイパーフライのような全体的にスリムな足型よりもアディオスプロの方がフィット感が高いというランナーは多いのではないでしょうか。
ミッドソールの特徴
ミッドソールは前作から新しく搭載されたLIGHTSTRIKE PROライトストライクプロが採用されています。このライトストライクはアディダスの他のシューズに搭載されているLIGHTSTRIKEよりも、もちもちした、柔らかく、沈み込むような素材になっています。(通常のLIGHTSTRIKEライトストライクはもう少し固い感じで感触が異なるためLIGHTSTRIKEライトストライクという名前がついているのがやや違和感があるくらいです。)
このフォームはアディダスの中で最も軽量で反発性の高いフォーム素材になっていて、実際に履いてジャンプしてみるだけでその強い反発を感じることができます。この反発の強いフォームがバネの役割になり、一歩一歩のストライドが大きくなりスピードに乗りやすくなっています。
また、カーボンプレートが非常に特徴的で、足の5本の指に合わせるよう、そわせるようにENERGYRODS(エナジーロッド)というカーボンバーが搭載されています。今作ではアウトソールの中央部分がえぐれていて内側に入っているENERGYRODエナジーロッドの存在を確認できます。このENERGYRODエナジーロッドは湾曲して搭載されているため着地したときにより前への推進力を与えてくれます。
LIGHTSTRIKE PROでこのエナジーロッドをサンドイッチすることで着地時の適度な沈み込みや安定性と前へのスムーズな重心移動、カクンと前に移動する感じをサポートしてくれます。これによって接地時間が短くなり足抜けが速くなります。また、かかと部分にはナイロンとカーボンファイバーのヒールプレートが搭載されており、これによってヒールストライク気味に着地してもしっかりと安定性をたもってくれます。
前作との違いとして、ミッドソールが上段と下段にはっきり分かれた見た目になっていること、さらに中足部がやや内側にえぐれている構造になっていることです。前作ではミッドソールが1レイヤーのような見た目になっていました。ただ、前作も実は中身はライトストライクプロのサンドイッチ構造とナイロンカーボンのヒールプレート、そしてエナジーロッドという複数の素材が合わさったミッドソールでした。
しかしながら履いてみると不思議とエナジーロッドやヒールプレートの違和感を感じることなく大きな一つのミッドソールとしての一体感・全体としてのハーモニーがあるミッドソールになっています。よって新作のミッドソールも一体感があり、エナジーロッドやヒールプレートの違和感を感じにくいミッドソールになっています。
更に今作は前作に比べてスイートスポットの癖がなく結果として接地の安定感が増しており、グラつきによるエネルギーロスが少なく推進力を前に生み出してくれるミッドソールのデザインになっています。
アウトソールの特徴
アウトソールの見た目は前作から大きく変化しています。新作の2.0では、コンチネンタル社製のアウトソールラバーが採用されています。コンチネンタル社のラバーは自動車や自転車のタイヤなどに使われているグリップ力と耐久性の高いラバーです。
前足部とかかと部分にこのラバーが装着されており、特につま先の蹴り出し部分には厚めのラバーが付いています。また、前作では一切溝がないフラットなラバーでしたが今作では、多数の丸い溝が入っています。さらに、中足部の内側のアウトソールとミッドソールはえぐれており、内蔵されているエナジーロッドが見えるようになっています。
終わりに
新作が発売されるタイミングで価格が下がってくるであろう前作の購入もおすすめです。
以上、いかがでしたでしょうか?それでは Have a nice run!!
adidas公式ホームページ
https://shop.adidas.jp/running/
(画像は公式HPより引用)