2021年の箱根駅伝でも多くのランナーが履いていたNikeナイキのヴェイパーフライネクスト%とアルファフライネクスト%ですが、それぞれどのような特徴があり、サブエガ、サブ3レベルの市民ランナーにとってどちらが良いのでしょうか?この2つのシューズはNikeのレース系のシューズというジャンルという点では同じですが、実はスペックは大きく異なっているため履き心地や履きこなし方には違いがあります。以下では、それぞれのスペックや履き心地の違いの観点から市民ランナーにとってのおすすめはどちらなのか解説していきます。
それぞれのシューズの解説は下記を御覧ください
先に結論・まとめ
実際の履き心地は個人個人によって違うので一概には言えないのですが、とてもざっくりした結論から言うと
- 距離の観点:フルマラソンで使うなら、ヴェイパーフライ、ハーフマラソン以下・比較的短距離のレースならアルファフライがおすすめです。
- 接地の観点:ヒールストライク・ミッドフット気味の接地感ならヴェイパーフライ、前足部フォアフット着地のランナーならアルファフライがおすすめです。
- スピードの観点:サブ3、サブ3.5を目標にしているランナーはヴェイパーフライ、サブエガ・さらに高みを目指しているシリアス市民ランナーやアスリートはアルファフライがおすすめです。
- 走法の観点:(どちらもストライドは自然と伸びるのですが)ピッチ走法気味の人はヴェイパーフライ、ストライド走法寄りのランナーはアルファフライがおすすめです。
この2つのシューズの何が大きく違うのか、端的に言うと推進力と接地感だと言えるでしょう。それはミッドソールの構造、アウトソールの形状、さらにアッパーの素材などそれぞれの違いが要因となっています。
ミッドソールの特徴
ヴェイパーフライに比べてアルファフライのほうがより肉厚な分厚いミッドソールになっています。特にアルファフライのかかと部分のZOOM Xはとても肉厚で柔らかく、踵着地をするととても沈み込むような感覚があります。これにより、踵着地・ヒールストライクで走る方にとっては足のグラつきや不安定さがどうしても気になってしまい疲労や足への負担につながってしまいます。ですので筋力や脚力がないランナーではアルファフライを履きこなすのは難しいと言えます。一方でヴェイパーフライも決して薄底とは言えませんが、アルファフライに比べて薄いので若干の地面の接地感を味わうことができます。
アルファフライの推進力はヴェイパーフライに比べたて格段に上です。それはカーボンプレートがより斜めに入っていることと、前足部に搭載された2つのエアポッドによるトランポリンのような反発によるものです。ですので、前足部の外側のエアポッドででしっかり着地して、前足部の内側のエアポッドで走り抜けることができればアルファフライのほうがスピードを出しやすいシューズと言えます。しかしながら、踵着地をしてしまうと、反発力を得られずその推進力を活かすことが難しいです。一方でヴェイパーフライの方は踵着地・ミッドフット気味でもしっかりと前に進む感覚を得られ、カーボンのしなり・屈曲から生まれる推進力を得やすいシューズになっています。よって、長距離を走る場合は足が疲れてきて徐々にヒールストライク気味になっても前に進んでくれるヴェイパーフライのほうがおすすめです。
アウトソールの特徴
ヴェイパーフライはアウトソールが全面につながっている一体型になっており、一方でアルファフライは前足部と踵が別れている分離型になっています。このことからもわかるように、アルファフライは完全に前足部着地を前提とした作りになっています。一方でヴェイパーフライは踵から着地しても前足部にスムーズに体重移動することができます。いずれもグリップ力は強く、どのような路面でもロードであればしっかりとしたトラクションを与えてくれます。
アッパー素材の特徴
ヴェイパーフライはヴェイパーウィーブという若干柔らかめの素材が使われており、一方でアルファフライはアトムニットという硬めの素材が使われています。いずれもフィット感、ホールド感、耐水性に優れた素材であることは間違いないため、足のブレやぐらつきをしっかりと抑えてくれます。フィット感や肌触りは個人の感覚にもよりますのでなかなか甲乙つけがたい観点です。またヒール部分のホールド感もあるので走っていて変なヌケ感は気になりません。
全体として、ヴェイパーフライのほうが若干軽量になっていますが、アルファフライが重いと感じるわけではありません。とてもフィット感があるシューズなので重さの違いはあまり気にならないでしょう。
以上、いかがでしたでしょうか。是非お気に入りの一足を選んで、快適なランニングライフを楽しんでください!それではHave a nice run!!