各メーカーのカーボンプレートシューズをマトリックスで整理
2022年1月現在、各メーカーがマラソンレース本番に使えるレーシングモデルとしてカーボンプレート入ランニングシューズを出しています。それぞれのシューズのクッションの素材・厚さやカーボンプレートによって、ミッドソールの反発性や着地の柔らかさは異なります。
そこで、個人的な主観と様々なユーザーのシューズレビューから独断と偏見で、マトリックスを用いてシューズをまとめてみました。シューズの画像をクリックするとシューズの詳細ページに飛びます。
是非シューズ選びの際に参考にしてみてください!
マトリックスの説明
大事なポイント
マトリックスにまとめるとどうしても右上が優れていて、左下が劣っているように見えてしまいますがそのようなことはありません。
実際に2020東京オリンピックのマラソンで入賞したランナーの中には、ナイキのVaporfly、プーマのDeviate nitro elite、アディダスのAdios pro2を履いていたランナーがいました。また、トライアスロンの入賞者にはAsicsのMetaspeed sky、NBのFuelcell elite 2など、参加選手の中にはSouconyのEndorphin pro 2、ONのCloudboom echoなどを履いていた選手がいました。
よって、右上の方が絶対に良い・優れているということではなく、ご自身の足型や走り方、フィーリングなどに合うものを選ぶのが適切です。
縦軸の説明
縦軸はミッドソールの反発性・バウンド感の強さです。
大前提、ここに載っているレーシングシューズのミッドソールは、一定のスピードを出してレースを走る目的のシューズなので、一般的なジョギング用シューズよりも反発性の高い素材やスペックになっています。
一般的に、バウンド感の強いミッドソールほど前へのエネルギーは生まれる一方で、操作性が低く、接地のスポットや体幹・走り方によってはエネルギーが進行方向に上手く伝わらず、返って足の疲労・エネルギーロスにつながってしまいます。翻って、下の方にあるシューズはバウンド感は相対的に低いですが安定性・操作性の面で優れており初心者・中級者ランナーにも履きやすいシューズです。
横軸の説明
横軸はミッドソールの柔らかさ・硬さです。
大前提、ここに載っているレーシングシューズのミッドソールは、一般的なジョギング用のシューズのミッドソール素材よりも軽量で柔らかめな素材が使われています。
全体的に右肩上がりの配置になっているのは、柔らかさと反発性に一定の相関関係があるからです。
ナイキのZOOM XやNew BalanceのFuelcellといった、手触りがモチモチ・プニプニのミッドソールは軽量で反発性が高く、柔らかい素材です。そのような柔らかいミッドソールの中にカーボンプレートという非常に硬い素材が入っていることで、安定性が強化され横にエネルギーがぶれて逃げることなく前にバウンドが進むようになっています。左の方にあるシューズのミッドソール、例えばONのHelionフォームやHOKA ONEONEのPROFLYフォームなどは、相対的にしっかりして若干硬めの感触の素材になっています。
是非レーシングシューズ選びにお役立てください!Have a nice run!