サッカニーのレース、スピード系人気シューズであるエンドルフィンスピード2について気になっている方多いのではないでしょうか?そんなエンドルフィンスピードについて、基本スペックから良い点・気になる点、他シューズとの比較、さらにこんなランナーにおすすめ、アッパー素材やミッドソール、アウトソール素材について詳細な解説・レビューします。
基本情報
1989年にアメリカで設立された、最古のスポーツフットウェアブランドのサッカニー。日本ではあまり有名ではありませんが、アメリカでは非常に知名度と伝統のあるブランドで、1969年にあのアポロが人類初の月面着陸をした際に乗組員たちが履いていたシューズがサッカニー製であったということで、その信頼度が伺えます。
日本では国内最大級の靴のリテーラーであるABCマートが総代理店となり販売をしています。波系のスタイリッシュなシンボルマークとランナーのことを考え抜かれて作られた機能とデザインは日本でも徐々に多くのランナーに指示されつつあります。
2020年夏にリリースしたエンドルフィンシリーズ3足:エンドルフィンシフト、エンドルフィンスピード、エンドルフィンプロは本当に素晴らしいシューズで、海外では多くの市民ランナーに支持されているシューズです。そのエンドルフィンシリーズがマイナーアップデートされて2021年に2となってリリースされます。
簡単にエンドルフィンシリーズをおさらいすると、
・エンドルフィンプロ:厚底カーボンプレート入りシューズ、エリート市民ランナー向けのレーシングシューズ。ナイキのアルファフライやヴェイパーフライと対抗できるコスパの良いレーシングシューズ
・エンドルフィンスピード:厚底ナイロンプレート入りシューズ、市民ランナーのテンポアップシューズ~レーシングシューズ
・エンドルフィンシフト:厚底ランニングシューズ、安定性、クッション性重視の幅広いランナーに使えるジョギング、デイリートレーニングシューズ
という3つの種類のシューズになっています。
中でも、エンドルフィンスピードの前作エンドルフィンスピード1は2020年に世界で最も人気を集めたシューズでRunner’s World Editor’s Choice 2020やBest In Gear Awards for Believe in the Run 2020を受賞しています。本当になんでもできるシューズという印象で、様々なランナーにとってのデイリートレーニングシューズ、テンポアップシューズ、レースシューズという位置づけです。
そのエンドルフィンスピードが、ミッドソールとアウトソールはそのままに、アッパー部分のマイナーアップデートが施されたエンドルフィンスピード2となって2021年夏に発売されます。アッパー部分のマイナーアップデートに限られていることからも、前作の1がいかに完成度の高いシューズであったかがわかります。
エンドルフィンプロというレーシングモデルに比べて反発力や軽量性が大きく劣っているかというと、そんなことはなく、フォームの反発力が強くさらに重さもほとんどプロと大差がないことから、サブ3.5サブ4くらいのランナーにとっては十分レースでも使えるシューズです。
基本情報 | |
ブランド | Saucony サッカニー |
シリーズ | エンドルフィン |
モデル | エンドルフィンスピード2 |
タイプ | レース、スピード系 |
重さ | 220g (26.5cm) |
ヒールドロップ | 8mm |
対象ランナー | サブ3、サブ3.5、サブ4 |
良い点・気になる点
こんな人におすすめ・使える場面やトレーニング
パーツごとの特徴
このシューズの各パーツごとの特徴や機能を紹介していきます!
アッパーの特徴
前作からの変更点はアッパー部分のみです。前作のエンドルフィンスピードのアッパー素材は2層構造のエンジニアードメッシュアッパーになっており、気持ちの良い足当たりと通気性、快適性がありました。新作の2ではモノメッシュアッパーに変更されたことでより通気性と柔らかい足当たりになりました。また、ヒールカウンター部分もよりスリムなフィット感の強いピッタリとハマる形状に変更され、さらにシュータンも前作よりも若干肉厚なパッド感のある素材でやや長めに変更なっています。前作にはなかったヒールタブが追加されました。シュータンはアッパーとくっついており、シュータンが中に入り込んでしまうことはありません。インソールは取り外し可能になっており好みのインソールにカスタマイズが可能です。
軽量性に特化したレーシングシューズである、エンドルフィンプロに比べるとよりホールド感とフィット感が強く、踵周りの安定性がしっかりした作りになっています。
ミッドソールの特徴
ミッドソールは前作の1と全く同じスペック(素材、形状、厚み、ナイロンプレートなどの仕様)になっています。エンドルフィンスピードが高い評価を受けている最大の理由はこのミッドソールにあるので、この部分に変更がないというのは多くのファンにとっては良いニュースなのではないでしょうか。
ミッドソールには非常に反発力の強いパワーランPBという素材が使われています。この素材はPebax®というフランスの化学素材メーカーであるアルケマ社が独自に開発した熱可塑性エラストマーが使われています。このPebaxはナイキのヴェイパーフライやアルファフライといったエリートレーシングシューズにも使われていたり、ナイキ以外にも様々なスポーツメーカー(MIZUNO、ON、Under Armor、リーボックなど)のシューズ、スパイク、ゴルフ用品などにも使われている高反発で軽量な特性をもつ、剛直なポリアミドブロックと柔軟なポリエーテルブロックで構成されたブロックコポリマーです。
パワーランPBはエネルギーリターンが驚異の88%というナイキのZOOM XズームXフォームに匹敵するほどの高反発素材になっています。このエンドルフィンシリーズが幅広いランナーから指示されいている最大の理由になっています。実際の接地感としては、柔らかめの素材感なのでクッション性も高いように感じます。
また、エンドルフィンシリーズにはスピードロールテクノロジーという所謂ロッカー構造のつま先が反り上がった構造が採用されており、ランニング時のスムーズな前への体重移動をアシストしてくれます。
ミッドソールの内部にはカーボンプレートではなくナイロンプレートが入っているため、プロに比べてより屈曲しやすい柔らかい着地感になっています。ナイロンプレートは、エンドルフィンプロに搭載されているカーボンプレートと比べると反発力は弱いですが足への負担やダメージは小さいので普段のトレーニングに使いやすいシューズになっています。
アッパーは、上述の通りスピードのほうがより重い作りになっていますが、ナイロンプレートのほうがカーボンよりも軽量なため、全体の重量はスピードが若干の微増にとどまっているため、重さはあまり感じないでしょう。ナイロンプレートをしならせて走るというよりは、パワーランPBのバウンドにポンポン乗っていくような走りが味わえます。
アウトソールの特徴
アウトソールも前作から変更はありません。
アウトソールは軽量化重視のために必要最低限の部分(前足部と踵一部)にラバーが施されています。かかと部分はほとんどミッドソールがむき出しなので耐久性とグリップがやや心配です。ただ、接地面積はヴェイパーフライなどと比べると若干広めに作られているため接地の安定性が高いです。
ナイロンプレートは柔らかいので全体的な屈曲性は高く、蹴り出しのときの足の自然な屈曲にフィットしてくれるシューズです。
発売時期・価格
本国アメリカでは2021年6月から発売開始ですが、日本ではABCマートが総代理店となっておりまだ発売時期は未定です。おそらく夏頃になると思われます。
価格は前作が定価税込17,600円でしたので、今作も同じ程度の価格になると思われます。
このタイミングで1は小売価格が落ちてくるのではないでしょうか。スペック的にはほとんど大差ないので価格が落ちてくる1を購入するのもありかもしれませんね。
終わりに
新作は前作からのマイナーアップデートなので、このタイミングで価格が下がってくる前作のエンドルフィンスピード1の購入もおすすめです。
最後にその他のカラーを紹介します。
メンズは、白黒、黒、スカーレットに加えて下記の色があります↓
レディスは、白黒、黒、スカーレットに加えて下記の色があります↓
以上、いかがでしたでしょうか?是非エンドルフィンスピード2を履いて快適なランニングをお楽しみください、それでは Have a nice run!!
Saucony公式ホームページ
https://www.saucony.com/en/home